欧米の自動車メーカーも中国の低価格車市場に進出している。米国のゼネラルモーターズ(GM)は中国戦略車の新型シボレー「セイル」を発表し、価格を5万元からとする。広東省の販売業者によると、「GMは低価格車を購入する顧客がいずれは高級車を買うようになることを期待している」のだという。ドイツのフォルクスワーゲン(VW)も2015年に5万元前後の新車種を投入し、未来の高級車ユーザーを引きつけたい考えだ。
日産自動車は初めて自動車を購入する人が多い内陸部都市100カ所での販売を強化し始め、ますます多くの場所で「移動モーターショー」を展開し、トラックでヴェヌーシアなどを巡回展示している。
周辺地域に4S店(販売、部品提供、アフターサービス、情報フィードバックを手がける総合的サービス店舗)などの販売店が少ないことから、日産は移動モーターショーという形での販売を定期的に行う計画だ。今後は開催回数を毎年20回まで増やし、他社平均の5倍以上にするという。また日産は地方都市で行われるモーターショーで、その都市限定の特別価格をうち出すなどして、初めて自動車を購入する人々を取りこみたい考えだ。
沿海地域と異なり、交通渋滞が少ない内陸部の政府が購入台数制限政策をうち出していないことも、各メーカーが内陸部エリアを好感する理由の一つだ。だが極端な価格引き下げ戦略は収益率を低下させるだけでなく、日本車の全体的なイメージにも影響を与える可能性がある。
GMのトップは、「製造過程でより高いレベルを求めれば、価格も必然的に高くなる。よって過度に高品質を求めることを避け、品質と価格との絶妙なバランスを追求することが非常に重要だ」と話す。「日本経済新聞」は、日本車のウリは「品質」にあり、中国市場で「品質」と「低価格」の両立をどのように実現するかがポイントだ。日系メーカーの挑戦は始まったばかりだと報じた。(編集KS)
「人民網日本語版」2014年7月9日