リビア、エジプト、ケニアなどの国ではテロリスクが顕著に高まっており、観光、石油、天然ガスなどの重要分野に対する投資家の自信が大きく揺らいでいる。報告書によると、昨年のリビアのテロ事件数は前年比2倍に達し、同国の重要な石油生産業界がほぼ停滞に陥った。今年5月にシナイ半島・カイロで発生したテロ事件の影響で、旅行者数が前年同期比20%減となった。また、シナイ半島北部で起こった天然ガスパイプライン襲撃・爆破事件により、同地域の輸出と政府収入に影響が出ている。
報告書によると、中国のテロ事件も増加の一途をたどっており、世界197カ国・地域の中で32位と、リスクが「中レベル」になっている。うち、交通機関を標的としたテロ事件が多数を占めている。今年、中国ではテロにより76人が死亡した(2013年上半期は16人)。現時点では、テロ事件が中国経済に与える影響はほんのわずかだ。
テロリスクが最高の地域となったイラクでは、過去12カ月間にテロ事件が3158件起こっており、2位のパキスタンの3倍となっている。死亡者は5929人で、前12カ月比2188人増加した。(編集SN)
「人民網日本語版」2014年7月25日