フォーブス誌はこのほど、2014年版の「日本の富豪50人」を発表した。ソフトバンクの創設者、孫正義社長は197億ドルの資産で1位になり、2011年に続き2度目の首位となった。しかし孫社長の富の山は、まだ頂上に達していない。中国経済網が伝えた。
アリババ・グループ上場の時期が迫り、時価総額の予想値が激増する中、孫社長はアリババの筆頭株主として、上場後に最大の勝者になると目されている。
ソフトバンクの創設者である孫社長は極普通の一般人のように見えるが、「IT界の帝王」と称されている。孫氏はフェイスブック、ヤフー、アリババを含む数百社のIT企業に投資しており、2000年のITバブル崩壊前にビル・ゲイツ氏の資産総額を抜いた。
1990年代中頃にIT時代が訪れると、孫社長は最も将来性の高い新技術とオンライン事業モデルを模索するため投資を開始し、多くの草創期にあった企業に数十億ドルを投じた。
孫社長は、草創期のアリババに投資をするというリスクを犯した。「6分でアリババ投資を決めた」とされているが、これはアリババ創業者の馬雲(ジャック・マー)会長こそが、孫社長の理想とする人物だったからだ。ソフトバンクはアリババの34.4%の株を取得し、筆頭株主となっている。
アナリストは、アリババ上場後の時価総額が1540億ドルに達すると推測している。ソフトバンクの持ち株の価値は、530億ドルに達する計算だ。孫社長はソフトバンクの創業者兼社長の身分により、アリババ上場後に最大の勝者となる。
孫社長はこのほど、現時点ではアリババ株の売却を検討していないと表明した。アリババのIPO(新規株式公開)後、ソフトバンクは同社の筆頭株主、アジアにおける重要な提携先であり続ける。
孫社長は、「800社以上のIT企業に投資しており、そのうち700社以上が利益を出しているが、中国企業が多くの席を占めている」と語った。これらの中国企業には、アリババ、UT斯達康、新浪、網易、携程旅行網、分衆伝媒、当当網、博客中国、千橡などが含まれる。
業界関係者は、「孫社長の馬会長への投資は単純な利益目的ではなく、中国IT界の要衝を占めるためだった」と指摘した。(編集YF)
「人民網日本語版」2014年8月8日