国防科学技術大学はこのほど、「微慣性に基づく人員自主測位システム」の開発に成功した。同システムは衛星の信号がなくても、屋内の人間の正確な測位を実現できる。新華網が伝えた。
同システムはUSBメモリと同じサイズの足部センサ、約3センチの厚さの腕処理ノードによって構成される。足部センサはつま先の慣性データを測定し、無線通信により腕処理ノードに伝え、現在地の座標を導き出す。さらに長距離無線通信リンクにより、指揮センターに伝送する。
実験を行った研究者は、靴に足部センサを、腕に処理ノードを取り付け、実験棟の中を歩いた。指揮センターのディスプレイは、研究者の歩むルートを正確に表示した。階段を上り、左に曲がり、部屋に入り、中から出て、階段を下り、元の場所に戻るすべての過程が、ディスプレイにはっきりと表示された。システムの誤差は、10メートルの歩行で4センチのみとなった。
屋内、山間部、密林などの環境では、衛星通信の盲点が存在し、正確に位置を測定できない。同システムは衛星の信号、外部の設備の取り付けを必要とせず、範囲の制限を受けない。その精度と安定性は、いずれも世界先進水準に達する。同技術は特殊作戦、消防・救助活動、テロ対策、治安維持などで大きな力を発揮する。(編集YF)
「人民網日本語版」2014年9月10日