では、このような絵文字はどうやって誕生したのだろうか。絵文字の生みの親は、当時NTTドコモの社員であった栗田穣崇氏である。ドコモは1990年代、ポケベルの市場競争力を高めようとしていた。栗田氏は、簡単なアニメ風の絵文字を思いつき、若い人から大きな支持を得た。栗田氏は漫画と漢字の中からヒントを得て、スマイルマークや音符マークなどの考案をスターとさせた。そして176個の絵文字を投入する段階になると、日本のその他の通信会社も相次いで真似をするようになった。各通信各社は当初、表情マークを独自の基準で製作していたため企画が統一されず、異なる通信会社の端末では表示することができなかった。その後2005年に入り、日本の数社の通信会社が絵文字の企画の基準を統一したことでようやく解決した。
「金のうんこ」は日本だけで通用
ほとんどの表情マークはすぐに意味がわかる。しかしなかには文化的背景が異なるためユーザーの誤解を招く絵文字もある。北米のネットユーザーが理解できなかった絵文字に「微笑むうんこ」がある。日本では「金のうんこ」は運がよくなるお守りとして使われている。「うんこ」のうんと「運」が同じ音であるためだ。実際、日本の空港の土産物店などで、ここ7年間に「金のうんこ」が250万個売れたというニュースもある(タイム日本語版)。この「うんこ」の絵文字はグーグルなどでも使用されているが、「金のうんこ」ような使われ方はしない。ハエが飛び回る臭いものとして、現実のそのままの意味しか持たない。
「チャイナネット」 2014年12月3日