人民元札でバイオマス発電、1トンで660kWhの発電量 |
紙幣は人々の手を経て流通し、最終的に摩耗し使用できなくなり、市場から姿を消す。中国はこれまで、これらの使えなくなった紙幣を燃焼や製紙などの方法で処理していたが、今年は洛陽市で初めてバイオマス発電による処理を行った。使えなくなった紙幣を利用した発電で、1トン当たり660kWhの電力が得られ、標準石炭の代わりにすることで環境汚染を軽減できる。新華社が伝えた。
中国人民銀行鄭州支店の職員によると、一定時間にわたる流通後、各商業銀行は摩耗や汚れなどによって使用に適さなくなった人民元を収集・整理してから、中国人民銀行に引き渡す。中国人民銀行は、これらの紙幣の集中焼却処分を行う。
1980年代まで、使用できなくなった紙幣はそのまま焼却処分されていた。80年代以降は、新聞紙や広告などの紙製品になることが多くなった。今年は洛陽市で初めて発電による処理を行った。
中国人民銀行洛陽支店の職員によると、発電は製紙と比べ、人民元札の水分が少なく、発熱量が大きいという特長を活かすことができる。企業は現在、1トンの紙幣で660kWhの電力を発電できる。河南省で毎年処分されている紙幣の量に基づき計算すると、河南省は毎年これらの紙幣で132万kWhの電力を発電可能だ。また火力発電所と比べると、標準石炭を年間4000トン分削減できる。
現在、人民元札でバイオマス発電を行う企業は洛陽市の1社のみだが、この方法は全国的に普及する可能性がある。(編集YF)
「人民網日本語版」2014年12月10日