◎古書文化 無言で知音を待つ
日本・東京都千代田区にある神保町古書店街は「世界の一古書店街」とも呼ばれる。長い歴史を持つ同地区は、明治時代にはすでに書店が集まる町だった。日本の古書収集家、作家の池谷伊佐夫氏は「古本蟲がゆく-神保町からチャリング・クロス街まで」という本で、本好きにとってこの地がムスリムにとってのメッカのようだとして、神保町古書店を「古書のメッカ」と称している。>>
日本の中古本の市は「古本まつり」と呼ばれる。京都では古本まつりだけでも、「春の勧業館の古書大即売会」、「夏の下鴨納涼古本まつり」、「秋の知恩寺の古本まつり」と年に3回も開かれる。
紙の書籍は世界的に、淘汰されなくても、勢力を失うという試練を迎えている。有名人に推薦文を書かせなければ新書が売れないこの時代、京都で毎年3回開かれる「古本まつり」は依然として活気がある。
本そのものの意義はさておき、古本には偶然の出会いといった意味合いがある。安価で出会いが重視されることから、読者と本の関係は平等で、「私は買い手、あなたは商品」という隷属的な感覚が少なくなる。どれほど古くても、お茶のしみからおかしな匂いがしても、潔癖症の人が耐えられないページの折れ曲がりやメモがあっても、好きな本はいいものだ。しかもこの「好き」のために払う物質的な代価は少なく、根気よく探し、偶然気が合うというような運があれば、それだけで十分なのだ。>>(編集XM)
「人民網日本語版」2015年3月23日