20日の上海証券取引所は売買代金が初めて1兆元(1元は約19.3円)の大台を突破し、さらに上海市場と深セン市場を合わせて1兆8000億元を突破した。世界の資本市場で過去最大の売買代金になっただけでなく、同市場の表示システムが限界値を超えて売買情報が表示されないという前代未聞の珍事となった。システムの表示は1兆元で停止したが、実際の売買代金は1兆1476億元に達した。「京華時報」が伝えた。
▽出来事 売買代金が限界を超えて上海市場のシステムが停止
先週に口座開設数が爆発的に増加したことにより、中登公司が提供するシステムがマヒするという一幕が繰り広げられた。20日はロング勢とショート勢双方が拮抗した末、システムが限界を超えた。
相場をみると、中国証券監督管理委員会(証監会)が証券担保ローンを奨励しているという売り材料や中国人民銀行(中央銀行)が予想を上回る預金準備率の引き上げを行ったという買い材料に翻弄され、投資家はどうしていいかわからず、ロング勢とショート勢が拮抗した相場の中で、A株は上昇と下落を繰り返しながら動いていた。上海市場と深セン市場の売買代金は20日午後に大幅に増加し、午後2時30分の時点で、上海では1兆元の大台を超え、ほぼすべての取り引きソフトウエアの売買データが1兆元で停止し、更新されなくなった。
投資家が取り引きソフトの不調だと考えている中、上海市場は午後3時30分に、「A株の売買代金が爆発的に増加して上海証券取引所の取り引きシステムが限界値を超えた」ことを明らかにした。
上海市場のFAST相場情報システムによると、この日の取り引きが終わると、上海市場の売買金額は1兆1476億元で過去最高を更新した。深セン市場は6550億元で、両市場合わせて1兆8026億元に達し、こちらも過去最高を更新した。