中国水産科学研究院・黄海水産研究所の海藻研究チームは、中国科学院北京生命科学院などと業務提携し、大型褐藻類であるコンブのゲノム解析に成功、その進化と適応の分子メカニズムを解明した。また中国養殖コンブの生物多様性が不足しているという現状を明らかにし、大型褐藻類資源の研究および利用に新たなデータと啓発をもたらした。関連成果は学術誌「ネイチャー・コミュニケーションズ」に掲載された。中国科学報が伝えた。
同チームはコンブの主要養殖品種の高品質ゲノム解析結果を取得し、全ゲノム配列の98.5%、1万8733個のタンパク質コード遺伝子を網羅した。比較ゲノミクスの分析によって、コンブのゲノム拡張の主因は遺伝子族の拡張によるものであることが分かった。
研究者は代表的な7つの養殖コンブ、9つの野生のコンブの高被覆率ゲノムドラフトを入手した。また比較分析により、全ゲノム水準から、養殖・野生のコンブの種をまたぐ遺伝子変異を全面的に解析した。研究者は、「養殖コンブと野生のコンブにはある程度の遺伝子交流があるが、中国の養殖コンブは主に日本の1つの地理的グループに源を発する。養殖品種は明らかな退化を示している」と指摘した。(編集YF)
「人民網日本語版」2015年5月6日