中国人研究者のエボラウイルスに関する最新の研究成果「Genetic diversity and evolutionary dynamics of Ebola virus in Sierra Leone」、および、同研究を評価した記事「Latest Ebola data rule out rapid mutation」が13日、科学誌「ネイチャー」(電子版)に掲載された。
同研究は中国の複数の機関(中国軍事医学科学院、中国疾病予防コントロールセンター、中国科学院など)によって共同実施された。
研究では、2014年7−11月にシエラレオネの5ヶ所から検査・測定された3000人の患者のサンプルを利用し、175株のウイルスの全ゲノム配列を分離・測定した。これらのウイルスのゲノム解析により、一連の重要な研究結果が導き出された。最新の研究成果によると、エボラウイルスの遺伝的多様性は増加を続けている。中国人研究者によるチームは440のモノヌクレオチドの多型遺伝子座を発見し、そのうち4分の1は非同義変異で、ウイルスのタンパク質の構造・性質の変化を引き起こす可能性があった。研究者はまたウイルスの分類の重要なマーカーとなるウイルス進化の差異がある遺伝子座を発見した。ウイルスのゲノム解析により、研究者は6人の患者の体内のウイルスに挿入変異が生じていることを発見した。これはエボラウイルスに関する報道の中では初の発見であり、その裏側にある生物学的意義については、さらなる科学的探索が必要だ。(編集YF)
「人民網日本語版」2015年5月15日