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タカタ製エアバッグ問題、グローバル調達モデルの欠陥が浮き彫りに (3)

人民網日本語版 2015年06月30日10:20

日本の自動車部品問題は、従来の自動車生産大国に影響を与えているだけでなく、中国市場にも巨大な影響を与えている。自動車産業評論家の張志勇氏によると、今年上半期、中国の日本部品の輸入数量は自動車部品輸入額の4分の1以上に達した。中国の自動車産業に対する日系メーカーの重要性や影響は、自動車部品メーカーの方が完成車メーカーよりも大きい。このことは中国の自動車部品産業の大きなリスクを明らかにしている。

▽コスト圧縮で品質低下

自動車メーカーにとって言えば、数量・速度・品質・コストの優れた自動車生産をいかに行い、利潤の最大化を求めるかが目標となる。地球規模の調達モデルによるコスト削減から、プラットフォーム化・汎用化した部品の生産・使用まで、自動車メーカーは部品コスト削減の取り組みを全面的に進めている。

ここ数年、部品市場には新たな問題が出てきた。一部の自動車メーカーは、コストをさらに圧縮するために部品調達に目をつけ、サプライヤーの価格を押し下げ、部品メーカーから利潤を搾り取るようになった。自動車メーカーが部品の価格を押し下げれば、部品サプライヤーが利潤維持のために品質を下げるようになる。さらに専門家によると、自動車部品の技術革新には厳しい品質試験が必要で、時には試験を繰り返さなければならない。これには時間がかかる上、資金やコストも高く、サプライヤーと自動車メーカーにとっての圧力となる。そのため試験の時間を短縮してコストを下げるケースが現れた、そうしてできた部品の品質はリスクが高まることとなった。今回のタカタ製エアバッグ問題には、技術基準が最も厳しいとされるトヨタも巻き込まれている。

部品市場で明らかになりつつある一連の問題は、自動車メーカーとサプライヤーとの関係を映し出したものとも言える。両者の関係は、相互依存の関係であると同時に、相互監督の関係でもなくてはならない。部品メーカーが合格品を供給しなければならないのと同時に、自動車メーカーも部品メーカーに対する監督を強め、品質要求を厳しくしなければならない。生産を急いだり試験時間を圧縮したりすることで問題を発生させてはならない。

タカタ製エアバッグによって引き起こされた一連のリコールは今後もしばらく続く可能性がある。自動車メーカーにとっては、部品サプライヤーといかに付き合い、このような問題の再発を回避するかが長期的な課題となる。(編集MA)

「人民網日本語版」2015年6月30日


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