中国の最高立法機関は1日、新たな国家安全法を可決した。中国共産党の第18回党大会以降、国家の安全の直面する新たな情勢と課題に適応するため、総合的国家安全観を法律の形で確立した重要な措置だ。新華網が伝えた。
法律は計7章で、総則では国家安全、総合的国家安全観、国家安全指導体制などの概念を明確にした。社会全体の国家安全意識を高めるため、毎年4月15日を全民国家安全教育日と定めた。また、国家安全を守る任務と責任、国家安全制度、国家安全保障、国民および組織の義務と権利などについて定めた。
「現在、中国の国家安全情勢は日増しに厳しくなり、対外的には国家の主権、安全、発展上の利益の維持、対内的には政治的安全と社会的安定という二重の圧力に直面しており、予測可能または予測困難な様々なリスク要因が著しく増加し、非伝統的分野の安全が日増しに顕在化している」。全人代法律委員会の呉浩委員は「国家安全の新情勢に対応するため、このような総合的、全局的、基礎的な法律を制定することは非常に必要だ」と指摘。清華大学法学院の王振民院長は「伝統的安全観と異なり、新たな国家安全観は非伝統的分野の安全も含む。政治安全、国土安全、軍事安全、経済安全、文化安全、社会安全、科学技術安全、情報安全、生態安全、資源安全、原子力安全などの一体化した国家安全システムの構築が目的だ」と指摘した。(編集NA)
「人民網日本語版」2015年7月2日