IOC(国際オリンピック委員会)は31日、マレーシア・クアラルンプールで第128次総会を開き、中国・北京とカザフスタン・アルマトイの2都市の中から、22年冬季五輪の開催地を決定する。現地には、世界各地から1400人あまりの記者が取材に訪れている。人民日報と環球時報が伝えた。
北京五輪招致代表団は25日にクアラルンプールに到着した。代表団には米プロバスケットボールのNBAで活躍した姚明(ヤオ・ミン)、元フィギュアスケートの申雪(シェン・シュエ)とその夫でペアを組んでいた趙宏博(ツァオ・ホンボー)、ソチ冬季五輪のスピードスケートで中国初の金メダルを獲得した女子の張虹、フリースタイルスキーの李妮娜(リー・ニーナー)、元陸上の侯斌(ホウ・ビン)ら6人の有名選手からなる招致アンバサダー(親善大使)も含まれる。IOCの規定によると、ここ数日間は両都市とも、マレーシアで招致活動や宣伝、PRをしてはならないとされているが、取材に答えることは許されている。
北京冬季五輪招致委員会の広報担当者である王恵副秘書長は27日に取材に答え、「中国人は冬季五輪に大きな期待を寄せている。冬季五輪の開催は中国人の夢だ」と語った。英ロイター通信は「2008年に夏季五輪を開催した北京は今、夏季・冬季五輪を両方開催する初の都市になることを目指している。北京が勝利すれば、2018年の韓国・平昌冬季五輪と2020年の東京夏季五輪に続き、東アジアで五輪が3回連続で開催されることになる」と報じた。
31日午前9時より、アルマトイと北京は招致に向けた最終プレゼンテーションと質疑応答を行う。質疑応答の後、両都市はそれぞれ午後1時まで記者会見を行う。2時間の休憩を挟み、IOC評価委員会が3時より40分間にわたって報告を発表、4時15分より投票が行われ、冬季五輪の開催地が決定する。IOCのトーマス・バッハ会長は、5時半に開催地を発表する予定。その後、6時30分から50分にかけ、開催権を取得した都市は契約への調印を行い、IOCと共に再度記者会見を行う。