天津市浜海新区政府の公式「微博」(ウェイボー)が伝えたところによると、16日午前9時現在、同区天津港にある瑞海国際物流有限公司の危険品倉庫で12日に起きた特別重大火災爆発事故による死者は112人、行方不明者は95人に達した。行方不明者のうち消防関係者が85人で、その他が10人だった。新華網が伝えた。
15日午後5時現在、天津市内の各医療機関に負傷者722人が収容されており、前日より21人増加した。重体患者は58人で、同12人減少した。
天津市衛生・計画生育委員会の王建存主任は、「引き続き全力で負傷者の救助・治療にあたるのが目下の活動の最重要点だ。すでに心理的問題ケアチームを立ち上げており、負傷者の心理的問題のチェック、追跡調査・訪問、ケアを進めている」と話す。
天津市安全生産監督管理局の高懐友副局長は15日の記者会見で、「危険な化学品にはカリウム、ナトリウム、塩素酸ナトリウム、硝酸カリウム、水酸化ナトリウム、硝酸アンモニウム、シアン化ナトリウムなどが含まれていた可能性がある」と述べた。
高副局長の説明によると、天津渤海化工集団公司の本拠地・天津にある化学工業企業の専門的技術者をすでに組織し、過酸化水素などを放射してシアン化ナトリウムを除去し、毒性を弱めたほか、囲いを作る、雨水や汚水の排水溝を封鎖するなどして汚染物質の拡散を防いでいる。たまった汚水は専門的な処理を行うという。
国家海洋局が15日に出した通報によると、14日のモニタリングの結果、天津港の港湾エリアと周辺海域の海水からシアン化物、揮発性フェノールは検出されておらず、海水の各モニタリング指標の結果は基本的に13日と一致したという。
習近平・中共中央総書記(国家主席、中央軍事委員会主席)は15日、安全な生産活動の徹底について改めて重要な指示を出した。習総書記は、「天津港で12日に起きた瑞海公司の危険品倉庫の特別重大火災爆発事故、および最近一部の地方で相次いで起きた重大な安全生産事故は、生産分野に突出した安全問題があること、厳しい情勢に直面していることを再び明らかにした。血の教訓は極めて厳粛なものであり、しっかりと記憶して教訓をくみ取らなければならない」と述べた。
国務院の李克強総理は15日に重要な指示を出し、各地域と各部門が国民の生命に対し高いレベルで責任を負う態度を取り、生産をめぐる安全面の責任を着実に果たし、さまざまな潜在的トラブルの調査を全面的に展開し、特に危険な化学品と可燃物・爆発物などの安全をはかる専門的対策の攻防戦をしっかりと戦い、有力・有効な措置を取って弱い関節の整備・改善を加速させ、長期的に効果を上げるメカニズムを形成し、各種の重大事故の発生を着実にくい止めることが必要だとした。
公開された資料によると、今回事故が発生した瑞海公司は天津通関地で危険品貨物コンテナ事業を扱う大規模な中継・集配センター。事故の原因は現時点ではまだ明らかにされていない。(編集KS)
「人民網日本語版」2015年8月16日