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外資企業、中国での優位性に陰り 中国民営企業が求職者に人気

人民網日本語版 2015年08月14日08:26

「離れるべきか、留まるべきか」--。中国で鉄道の信号技師として働く沈さん(37)はこの3年間、ドイツの製造業大手外資企業である今の職場に留まり、仕事を続けるか、それとも創立からわずか6年の中国民営企業に転職するかで悩んできた。参考消息が香港紙・南華時報の記事を引用して伝えた。

沈さんは7月、ついに決断を下した。2005年から働き続けた外資企業を辞職し、彼は今、北京に本社を置く中国製造業企業の重役に就いている。「私と同じように、中国企業に転職する前、多国籍企業で働いていた人は多いと思う。外資企業で研修を受け、数年働いた後、将来のキャリアについて考え始めた」と沈さん。

沈さんは「周りの人とも話し合ったが、多国籍企業には今まで思われていたほど将来性はないとの意見で一致していた。一方、一部の中国企業はまだ創立して間もないが、これらの企業の急速な発展は大勢の赴くところ」と語る。このような考え方は、外資企業に多くの求職者が殺到していた過去30年間の状況とは全く反対だ。

中国の就職情報サイト・智聯招聘網のシニアキャリアコンサルタント・郝剣氏は「中国の民営企業が今年、当サイトで発表した求人件数は、2011年の同期と比べて172%増となった。一方、全額出資外資系企業はわずか26%増、合弁企業は76%増に留まっている。求職者はいまや、かつてのように外資企業に殺到しているわけではない」と語る。

今年の現時点までに、全額出資外資系企業の1求人あたりの応募数は15%増、合弁企業は11%増だが、中国の民間企業は53%増となっている。郝氏は「外資企業の賃金は昔、国内企業を大きく上回っていたが、現在その差は縮まっている。また、かつて多くの中国企業は法律を守らず、社会保険や医療保険を提供しないところも多かったが、この面も現在は規範化されている」と指摘する。

人材紹介会社ヘイズの中国区総監は「多国籍企業は今も求職者に人気だが、中国の民営企業は今、就職市場で大きな位置を占めるようになっている。中国業務だけを見ても、当社の顧客に占める中国民営企業の割合は急速に増加している。過去12ヶ月で、当社の中国国内の民営企業の顧客は30%から40%増加した。就職市場の変革は今、人材の熾烈な競争を招いており、多国籍企業には人材の引き留めと誘致に圧力がかかっている」と述べた。(編集SN)

「人民網日本語版」2015年8月14日

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