雨がやむと、重慶市で古い街並みが残る磁器口古鎮は、観光客でにぎわう一方、街の裏に行くと、静けさが漂う。そこに、妻の王承敏さん(58)を背負い、苔が生える石の階段を上る胡章明さん(56)の姿があった。重慶晩報が報じた。
結婚して33年になる胡さん夫婦。二人で出かける時はいつも、胡さんが王さんを背負って、この石の階段を降りてきた。
小児麻痺を患っている王さんは、初めのころはなんとか歩けたものの、現在は全く歩くことができない。加えて、ここ数年の間に、王さんの体重はやや増え50キロ以上になっている。胡さんの負担は増している。「若いころは、軽々歩いていたけど、今は一歩ずつしか歩けない」。王さんは胡さんを見つめながら、笑顔で語る。雨が降ると、滑りやすくなるため、胡さんは細心の注意を払わなければならない。