米アップル社のティム・クック最高経営責任者(CEO)はアップルユーザーのために「餅の絵」を描いてみせた。クックCEOはこのほど対外的に、アップルはiOS端末のユーザーが一部のプレインストールアプリケーションを削除することを認め、ユーザーのiPhoneがさらにスリムになるようすると述べたが、この計画にはまだ具体的なタイムテーブルがないという。「京華時報」が伝えた。
クックCEOは今週、ソフトウエアサービスの責任者のエディ・キュー上級副社長とともに、米ニューヨーク市の5番街にあるアップルストアを訪れた。ユーザーからのメモリが小さいのにシステム本体が大きすぎるとの指摘に対し、「一部のアプリはiPhone上の他の機能とリンクしている。つまりアプリを削除すると他の部分に問題が生じる可能性がある。よってプレインストールアプリの削除を可能にすると、こうした問題が起こり、思っていたよりもずっと複雑なことになると考えられる。だがすべてのアプリがリンクしているわけではなく、問題が生じないものもある。よって将来的にはアップルは適切な方法を見いだし、ユーザーがシステムの機能に影響しないアプリを削除するかどうかを自由に決定できるようにする」と述べた。とはいえ、この目標がいつ実現するかについては、クックCEOは「積極的に検討する」と述べるにとどまり、外部の参考になる具体的なタイムテーブルはまだできていない。こうした点から、プレインストールアプリの削除可能なアップル端末はしばらくは登場しない見込みだ。
実際、iOSシステムはバージョンアップを繰り返し、システムに必要なメモリが増大して、16GBモデルのユーザーはメモリ不足に陥っている。アップルがiOS8へのバージョンアップを発表した際には、必要なメモリが4.58GBと聞いて多くのユーザーから困ったとの声が上がり、メモリを確保するにはどうすればよいかが悩みの種になった。だがアップルもこうした問題を認識しており、このたび発表されたiOS9のシステムでは、バージョンアップに必要なメモリを1.3GBに縮小し、16GBのユーザーでも問題なくバージョンアップできるようにした。
中国市場では、携帯電話のプレインストールアプリが消費者からの苦情の絶えない問題となっている。昨年末には深セン市の姚さんが、アップルの一部プレインストールアプリが削除できないため、情報が盗まれるなどのプライバシーに関わるセキュリティ問題が起きるのではないかと懸念し、アップルの国内販売業者を裁判に訴えた。だがアップル製品を購入した際にプレインストールアプリが削除できないことを知っていたとして訴えは退けられ、姚さんは敗訴した。
iPhonユーザーについて行ったランダム調査によると、多くのユーザーがプレインストールアプリの削除が可能になることを非常に歓迎していることは確実だ。ユーザーに削除すべきと考えるプレインストールアプリに投票してもらったところ、株式、地図、ゲームセンター、お知らせなどのアプリの得票数が多かった。(編集KS)
「人民網日本語版」2015年9月17日