▽現地の人々の声:ネガティブなイメージが一転
この短編は、米国のカロライナ地域に投資して事業を興した中国企業が、現地の文化といかに融合し、現地の人々に就業の機会を提供し、現地のコミュニティーに認められたかを物語っている。
南・北カロライナ州は、米国で最も早く移民が開拓した地域である。米国経済は全体としては急速に発展しているものの、南部地域の住民は、長期的な就業率の低迷や経済不振の苦境に直面している。中国企業がやってくることに対しては、現地の人々は当初、大きな疑いの目を向けていたという。
「中国企業による米国企業の買収とは、ここに来て企業を買い取り、ブランドを持ち去り、生産ラインを中国国内に移すことで、米国経済には何の利益もないことだと思っていた」と、大連遠東集団傘下の「グリーンフィールド・インダストリーズ」のタイ・テイラー総裁は語る。だがすぐに、実際にはそうではないことに気付いた。
中国人は、企業ブランドを国内に持ち去ったり、国内の従業員を連れて来て現地の雇用を奪ったりしないどころか、企業の元々の従業員を雇い、従業員の研修計画を立て、従業員を家族のように扱い、現地の経済を直接振興した。中国企業のやり方は、彼らのネガティブなイメージを少しずつ変えていった。