日本の工学院大学が科学教育における地域社会貢献のために、地域に出向き開催する「出張科学教室」が21日、江蘇省蘇州市の第三中学で開催。学生は実験などを通して科学の原理を学んだ。日本最大の工業科学系大学の一つとして、同大学の「科学教室」には、80以上の理科実験テーマがあり、日本の小中学校に「出張」している。今回は初の「海外出張」となった。蘇州新聞網が報じた。
工学院大学は創設以来、工学部を中心にした学部だけを設置し、147の研究室とバラエティに富んだ研究課題で有名だ。そんな同大学のプロジェクト「科学教室」が今回、蘇州に「出張」。教師10人、学生20人が、第三中学の学生らと共に、3原色LEDや赤外線電子ペン、水中カラーボールなどの実験を行った。
実験に学生が夢中になると、教壇に立っていた学生らも大興奮。中でも大学3年生の庄啓領さんは、同学校の日本語クラスの卒業生で、今回の母校訪問に興奮を隠せなかった。「8月から『実験』の準備を進めてきた。実験を成功させるために、どの部分も何度も研究した」と庄さん。「日本に留学して一番感じることは、日本の学生と比べると、中国の子供は器用さにかける点。私も実験では毎回、自分が不器用と思う。だから、普段とは違う理科の授業を母校の学生に体験してもらいたいと思い、今回、第三中学に『出張』すると聞いて、すぐに行きたいと手を挙げた」と語った。
同校の丁林興・副校長は、「科学技術イノベーション教育は当校の特色。科学を普及させるための教育の実践と探求を積極的に進めてきた。そして、今回工学院大学との提携につながった。今後、同大学との連携を強化し、学生がユニークな実験ができる場やバラエティに富むイノベーションの空間を提供したい」としている。
「人民網日本語版」2015年11月24日