スティラー氏は「正確性、信頼性、スピードが重要な指標となる全ての分野で、ドイツや欧州のメーカーは競争の強みを持つ。我々は中国のロボット販売台数が今後5年で2倍以上になると見ている」と指摘したほか、「センサーに対するニーズも中国できく増加するだろう。世界には約2万種のセンサーがあるが、中国で生産できるのは約3000種に留まっている」と述べた。
早くに中国に進出したドイツのロボットメーカーKUKAは、中国の自動化市場が長期的には大きな潜在力を持つようになると確信している。しかし、同社の動きは非常に慎重だ。同社のTill Reuter CEOは「中国が過去数年間のような高度成長を遂げることはもうないだろう。しかし自動化は大きな潜在力を持つ。政府が経済計画の中で、ロボット技術を基幹産業に据えたためだ。これはわが社にとってチャンスと言える」と語る。
Reuter CEOは「中国の発展は驚くべきスピードだ。現在中国では多くのロボット企業が設立されており、同社もこの発展すう勢に注目している」と語る。
中国の産業用ロボット市場は急速な発展を遂げている。2014年、中国は世界最大の産業用ロボット市場となった。中国におけるロボット販売台数は56%増加し、5万7千台に達した。国際ロボット連盟(IFR)によると、中国の過去五年間の産業用ロボット市場年平均成長率は59%に達している。
中国本土のメーカーの重要性も高まりつつある。IFRは、中国での産業用ロボット販売台数は今年25%増加するが、中国メーカーの販売台数は40%増加すると予想している。中国のニーズが業界全体を刺激する。
世界をリードする自動化企業・シーメンスグループも中国市場で活躍している。シーメンスは「メイド・イン・チャイナ2025」を一種の挑戦と捉えている。中国は全ての部品を国産化した高速列車の製造を計画している。シーメンスはこれに対し、中国での研究開発に向けた資金投入を強めたとコメントしている。(編集SN)
「人民網日本語版」2015年11月25日