▽中国のぜいたく品通販サイトは苦戦 ぜいたく品消費の68%は自分用
ここ数年、中国ではぜいたく品通販サイトが次々と出現し、ベンチャー投資を獲得するなど話題となっている。だが調査結果はやはり予想外のものだった。本土のぜいたく品通販サイトを選ぶという消費者はわずか4%で、ぜいたく品のメーカー公式サイトや国外のぜいたく品通販サイトを選ぶという人はそれぞれ44%と27%にのぼった。
国内のぜいたく品通販サイトで最も心配されているのは偽物がないかということで、この不安を持っている人は58%に達した。「仕入先の問題を解決できなければ、国内の通販サイトがこの局面を転換するのは難しい。国内の通販サイトが全体としてすたれていく可能性も高い。今後は、ぜいたく品ブランドが自社で通販サイトを設けたり、プラットフォーム型の通販サイトで販売したりする傾向が強まっていくだろう」。周院長によると、国内の通販サイトはこれまでも商品の仕入先をはっきりと説明することができていない。ほとんどのぜいたく品ブランドは、販売の権利を直接これらのサイトに与えることはないからだ。ほかにルートを探そうとすれば、商品が偽物であるリスクも自然と高まる。
統計では一方、「見せびらかし式」の消費時代が中国で終わりを告げたことが明らかとなった。回答者のうち買った商品を自分で使うという人は68%だった。これまで買った最も高価なぜいたく品のトップ3には高級車、高級腕時計、宝石が並ぶなど、高級ブランド志向は依然として根強い。だが最も投資価値があると消費者が考える対象は変わり、トップ3はアンティーク、芸術品、不動産・土地で、ぜいたく品のランクは下がった。消費者はすでに、ぜいたく品の投資価値を信じなくなっており、投資価値を強調するのは販売のためのうたい文句にすぎないと考えている。中国人消費者が理性的な方向に向かっているのは評価すべきことで、「土豪」(金遣いが荒く品のない金持ち)という揶揄(やゆ)は当てはまらなくなりつつある。