葬儀や供養など人生の最期に関わる終活業者が集まった日本初の「エンディング産業展2015」が8日、東京都江東区の東京ビッグサイトで開幕した。9日には、「美坊主コンテスト」が開催され、僧侶8人が仏教式の葬儀に必要な読経や説法などを競ったほか、瓦割りを披露する僧侶もいた。広州日報が報じた。
同コンテストに参加した僧侶は、うすい金色や紫、白黒などの袈裟(けさ)を着て、静かに登場。合掌して、観衆に一礼した後、読経や説法などを披露した。
そんな中、参加者の一人・横山諦元さんは、突然右手を上げて「ハッ」という掛け声を上げながら、瓦10枚を割る空手の技を披露した。「すいません。びっくりさせてしまいました」と横山さん。
伝統的な葬儀が減少する日本
「美坊主コンテスト」は、僧侶が提供する伝統的な葬式の儀式に対する関心を高めるのが狙いだ。同産業展には終活業者約200社が参加している。
日本では、お寺などと関係を持たない人が増加しており、葬式を挙げる際も、伝統的な葬式ではなく、シンプルな葬式を挙げる人が増加している。
同産業展の組織委員会のスポークスマンは、「2040年、日本の死者数はピークに達すると見られている。高齢者の多くが、お寺にある家族のお墓を使わなくなっている。そのため、お寺の維持が難しくなり、お寺の数も減り続けている。特に、田舎ではその傾向が強い」と語る。
終活業者で働いているという小枝五十嵐さん(24)は、「美坊主コンテスト」の雰囲気を見て、「厳粛なお葬式の雰囲気とは違って、おもしろかった」と話した。
空手を披露した横山さんは、「兼職としてヘルパーもして、病気や困難と闘っている人の世話をしたい」とし、「ある高齢の女性は認知症のため、自分の名前まで忘れてしまった。それでも、自分の子供のことを気にしていた。彼女のような人を助けたい。彼女に『仏の心』を見た」と語った。
「人民網日本語版」2015年12月11日