もちろん、ハイテクが駆使された温水洗浄便座は値も張り、普通タイプで約6万円。高いものなら約24-36万円、さらには約120万円するものまである。
都市であっても、田舎であっても、日本の家庭では温水洗浄便座が標準装備となっており、レストランやオフィスビル、お寺などの公共の場のトイレにも広く普及している。
衛生陶器メーカー・TOTOによると、温水洗浄便座は、できるだけ快適にトイレを使うための商品で、日本人の生活コンセプトと科学技術をうまく融合させている。
中東諸国でも、現地の衛生習慣にマッチする温水洗浄便座が、大ヒット商品となっている。近年、中国人旅行客が日本で温水洗浄便座を「爆買い」していることが大きな話題になっている。しかし、米国やカナダなどの西洋諸国ではそこまで普及していない。その原因は、高価であることのほか、専用の電源も設置しなければならないことも挙げられる。だが、そのもとをたどれば、欧米人の衛生基準は、日本人のそれには及ばないからだ。