2015年12月31日  
 

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日本で生き続ける「手紙」の習慣 (2)

人民網日本語版 2015年12月31日10:14

日本は雨の多い国で、梅雨の長雨は1カ月に達する。それからは暑い夏だ。初夏の頃には、日本人は友人に手紙を書いて近況を尋ねる習慣があり、「暑中見舞い」と呼ばれている。この手紙を出すのは、梅雨明けから立秋までの約半月とされる。これが過ぎると「お中元」の時期だ。中元節はもともと中国を由来とするが、仏教の盂蘭盆と合わさって、仏事が盛んに行われる時期となる。宗教をいったん離れると、この時期は贈り物をする時期でもある。親しい友人に贈り物をすると同時に、暑い夏の中で安否を問う手紙を添えれば、いたわりの気持ちがより伝わる。立秋を過ぎた後に手紙を送ったり、暑中見舞いのお返しを遅れてする場合は、「残暑見舞い」を送る。

手紙の習慣は冬にもある。新年には年賀状を送り合う。時代が変わっても、この習慣がすたれる様子はない。前年に不幸のあった家は新年を喜ぶ年賀状を送ることはせず、新年が明けてから立春までの間に「寒中見舞い」を出し、年賀状の時期からは少し遅れて気遣いを示す。

学校の仲間が卒業したり転校したりした時などにも、手紙を送り合い、ともに過ごした日々への感謝や考えを伝え、これからの学習や生活に向けて互いに励まし合う。友人の誕生日や結婚、栄転、出産などの際、贈り物とともに祝いの手紙を届ければ、気持ちがより伝わることとなる。

短い手紙でも汲み尽くせない気持ちは伝わる。人類の言語は文字にしてこそ、より大きな力と重みを持つこととなる。思いついた時にふと手紙を出してみれば、騒がしい世の中の一陣の風、一抹の光として、心の奥底の静かな場所を照らし出してくれる。(編集MA)

「人民網日本語版」2015年12月31日


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