「たとえば歌舞伎は浄瑠璃を用い、京劇の衣装には民芸刺繍が用いられている。またどちらも隈取を用いて、一般大衆の風俗習慣やその審美眼の特色を尊重している」と語る王さんが最も記憶に残っているのが、役者を含むすべての人々の伝統芸能に対する尊敬の念だという。
日本では歌舞伎座は歌舞伎専用のステージであり、役者の名前は全て小さな札の上に書かれており、それぞれの格付け順で劇場の外に掲げられている。歌舞伎を鑑賞する人々は正装することで、役者に対する尊敬を表す。これこそが京劇鑑賞に幸田さんが和服を着てきた理由だった。
幸田さんは「歌舞伎の発展してきた歴史の中で、ターニングポイントのいくつかは京劇と関係があり、京劇は歌舞伎の伝承の基礎となっていると言える」と語り、彼女は室蘭市で手に入れることができた京劇のDVD合計27枚すべてを購入したと語った。
現在、幸田さんは東京の歌舞伎座の仕事についている。将来的には中国に行って、京劇と同じ舞台に立ってみたいと考えているという。彼女はその計画を10年以内に実現したいと語った。(編集TG)
「人民網日本語版」2016年1月18日