日本は1970年代に高度経済成長期に突入し、80年代にバブルが崩壊するまでの間に、さらに深刻で長期間にわたる景気後退に十分対応できるような福祉制度の構築を基本的に終えている。ここ数年、西洋諸国で生じている規模の大きい経済危機は日本も回避しきれず、時にはその他の国よりもさらに長い期間その危機の影響を受けるに至っている。しかし日本が再起不能に陥ることがないのは、その分配制度の「基礎建築」が優れているためだ。
日本の経済停滞を示す驚くべきデータから、我々は日本人が艱難辛苦にまみれた生活を送っているように思いがちだ。しかしこの国に悪感情を持っているからと言って、悪い面ばかりを読者に見せてはならない。またこの国が中国に対し面倒を起こしているからと言って、落ちぶれていくとは限らないのだ。40年以上もの間、ゴミの分類を続け、優れた交通システムを構築し、街中にはクレーン車が林立せず、20年もの間ほとんどの人々の収入が安定し、平凡ながら比較的整った社会保障を受けることができるそんな国の経済を、我々はどのように定義づければいいだろうか。
これは中国の遥か彼方にある国を評価しているのではなく、中国と一衣帯水にある経済大国への正確な評価だ。この国は「中国の夢」を実現していく上で回避することのできない重要な外部エネルギーとなるだろう。(編集TG)
「人民網日本語版」2016年4月21日
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