2016年8月9日  
 

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人民網日本語版>>経済

購買力の外部流出が深刻 需要の変化に対応必要

人民網日本語版 2016年08月09日08:49

供給と需要、これが市場経済に内在する関係の2つの基本的側面だ。両者の関係は、本質的には生産と消費の関係だといえる。マルクスは社会の再生産の過程を研究する際に、生産、流通、分配、消費の各段階の関係を分析した。核心的な観点は、生産が消費を決定し、何を生産するかで何を消費するかが決まるということ、消費がさかのぼって生産に対し極めて大きな影響を与え、生産の発展を牽引したり抑制したりするということだ。人民日報が伝えた。

改革開放がスタートしてから、中国経済は高度成長を続け、これは消費の牽引による部分が大きい。中国は長期にわたり「不足の経済」の状態に置かれ、、人々の生活改善の需要、すなわち消費需要は、長らく満たされることがなかった。改革開放が始まったのはこうした状態を改善し変えるためだった。改革スタート当初、消費需要が爆発的に吹き出し、ラジオ、自転車、ミシン、腕時計から、テレビ、冷蔵庫、洗濯機、ビデオデッキへ、さらには携帯電話、コンピューター、自動車、住宅へと需要は移り変わり、こうした「4大神器」の模倣型で波が押し寄せるような波濤式の消費は30年間続き、経済の力強い伸びを牽引した。企業は長らく、作れば売れる、売れればもうかるという時代を過ごし、ニセ物や粗悪品も横行した。

今は「不足の経済」がもはや存在せず、構造的な生産能力の過剰が出現する時代だ。これは経済が30数年にわたって高度成長を続け、個人所得が持続的に増加し、中間所得層が持続的に拡大し、国民の生活レベルが目立って上昇した結果であり、経済発展が新常態(ニューノーマル)に突入した根本的原因でもある。

新常態の下、消費需要には大きな変化が生じ、模倣型で波濤式の消費は基本的に終わりを告げた。消費のレベルが上がり、個性的で多様な消費が徐々に主流になっている。相当な数の消費者において、製品の品質の追求が価格に対する考慮を圧倒的に上回るようになった。国産品は需要を満たすことができず、人々は海外に行って海外製品を買うようになり、ここ2年間は海外での「爆買い」の総額が年間1兆元(約15兆3365億円)を超えている。これにはインターネットの海外通販は含まれていない。

経済が目下直面する困難は、需要の不振ではなく、需要が変化したのに、供給される製品が変わらないこと、または需要の変化に供給が追いつかないことだ。一部の製品は売れず、無効な供給となっている。欲しい製品は買えず、需要の外部流出が起こり、購買力の流出は深刻だ。


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