「唐揚げ」は中華料理?
中国人が「唐揚げ」という言葉を見ると、中国語にはない言葉であるため、とても不思議に感じる。新井さんの11歳の娘は、「唐揚げ」という言葉を見て、「唐揚げって中華料理なの?」と質問したという。
日本において「唐揚げ」とは、から揚げ粉をまぶして油で揚げた料理のこと。例えば、「トリの唐揚げ」とは、中国では「炸鶏」と呼ばれている。「トリの唐揚げ」と聞いて、「中華料理」が連想されるのは、「唐」という漢字が中国を表していることに関係しているからだろう。例えば、中国語で、チャイナスーツは「唐装」と呼ばれ、華人が多く住む中華街は「唐人街」と呼ばれている。
「唐」という漢字が含まれている日本の食べ物は「唐揚げ」だけではない。他に、外国から渡来した「唐辛子(トウガラシ)」、「唐茄子(かぼちゃ)」、「唐黍(トウモロコシ)」、「唐芋(サツマイモ)」などにも「唐」が含まれている。このように見ると、日本語における「唐」は、中国語の「胡」や「番」に相当するように思われる。例えば、その漢字を使う食べ物である「胡椒(こしょう)」、「胡萝卜(ニンジン)」、「胡瓜(キュウリ)」、「番椒(トウガラシ)」、「番茄(トマト)」、「番木瓜(パパイア)」などは、外国、または他の民族から伝わったものだ。
「トリの唐揚げ」に話を戻すと、「日本唐揚協会」の公式サイトでは、その始まりについて、「江戸時代初期に中国から伝来した普茶料理。しかし、普茶料理でいう唐揚げは現在の唐揚げとは違うもので、『唐揚げ』とは、豆腐を小さく切り、油で揚げ、さらに醤油と酒で煮たもの」と紹介している。では、「唐揚げ」は中華料理なのだろうか?その質問に答えるのは至難の業のようだ。(編集KN)
「人民網日本語版」2016年11月22日
このウェブサイトの著作権は人民日報社にあります。
掲載された記事、写真の無断転載を禁じます。
Tel:日本(03)3449-8257
Mail:japan@people.cn