▽テスラがこの時期に上海工場建設 意味深長
テスラが上海工場建設に乗り出したのは、まさに米国が中国に対して貿易戦争を発動し、米国の製造業の海外移転を食い止めようとしたそのタイミングでだった。6月には、米国のオートバイメーカー・ハーレーダビッドソンが生産を海外へ移転すると発表し、トランプ大統領の貿易政策へノーの回答をつきつけた。
トランプ大統領はツイッター5件を発信し、ハーレーを攻撃した。そして今、「メイド・イン・アメリカ」の象徴というべきテスラが上海への進出を発表した。
米国との間で貿易摩擦が発生する中、中国は自分の力で世界の自動車産業の投資を誘致している。ここからわかるのは、開放された市場であってこそ投資を獲得し、雇用機会を創出できるということだ。またテスラのハイレベル工場は研究開発、生産、販売などの機能を一体化したもので、テスラは技術革新(イノベーション)などによって協力・交流を深めたいとしている。ここから技術協力はテスラ自身が望んだことで、技術移転の強制という問題は根本的に存在していないことがわかる。
テスラのイーロン・マスク最高経営責任者(CEO)がテスラを携えて上海に進出したことから、「広い太平洋には中米両大国を受け入れるだけの十分な空間がある」という言葉の正しさが改めて証明される。
▽テスラ上海工場は多方面に「実質的恩恵」
テスラの中国工場建設はコスト面でさまざまな優位性がある。言い換えれば、テスラはより高いコストパフォーマンスを武器に中国市場でシェアを獲得できるようになるということだ。その恩恵を受けるのはテスラだけでなく、中国人消費者にも恩恵が及ぶことは確実だ。
第一に、中国で工場を建設すれば関税がなくなる。中米貿易摩擦を背景として、中国は米国産自動車に25%の追加関税を課すが、テスラの中国工場が完成すれば、「国産テスラ車」は少なくともこの25%分はコストを節約することができる。
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