流行語3:煙霧
中国の多くの地域で13年初め、大気汚染が原因の煙霧が発生した。特に、長江デルタや珠江デルタ、北京、天津、河北省、山東省などでは煙霧が深刻化した。冬になると、煙霧が哈爾浜(ハルビン)市(黒竜江省)や上海、杭州市(浙江省)、南京市(江蘇省)、海口市(海南省)など、25の省・区・市に拡散した。11月の時点で、中国全土で煙霧が発生した平均日数は4.7日と、1961年以降最多となった。深刻な日は、中国の多くの都市や観光地が煙霧に包まれ、大気質指数(AQI)が最も危険な500を振り切る都市も出現。警報の発令が続き、青空が見えなくなるなど、「煙霧」に対する注目がさらに高まった。
煙霧に直面し、中国のネット上ではマスクをした彫刻やサンタが話題になったり、ペットボトルなどを利用した煙霧対策アイテムが話題になったりした。また、遼寧省環境保護庁が大気の質が基準をクリアしていないことを理由に、8都市に対して計5000万元(約8億5千万円)の罰金を科したほか、湖北省は、深刻な大気汚染の日に長時間屋外で仕事をする人を対象にした「手当」に関する規定を制定した。中国の500都市のうち、世界保健機構(WHO)が推薦する大気の質の基準に達している都市は1%もない。一方、世界で最も汚染が深刻な10都市に、中国の7都市が入っている。中国の環境汚染への懸念は高まるばかりで、その改善には課題が山積みだ。