日々の暮らしの中で、新語や流行語など、個性あふれる言葉を頻繁に耳にする。それらの言葉は、現実の社会を映し出す鏡のようで、一定の社会階層の民意や思いを反映していると同時に、人々の出来事や生活に対する姿勢を正確に表現している。そのため、決して軽視することはできない力とも言える。例えば2012年には、「プラスのエネルギー」や中国中央テレビ(CCTV)が国慶節(建国記念日、10月1日)を挟んだ連休中に実施した街頭インタビューの「幸せですか?」、負け組男性を表す屌絲(ディアオスー)、韓国歌手PSY(サイ)の「江南(カンナム)スタイル」などが流行語となった。人民網が報じた。
百科事典サイトの「互動百科」は13年12月23日、中国文化促進会や中国新聞周刊、中国移動手机報、中国漢字聴写大会、搜狐新聞客戸端などと共同で、「2013年インターネット流行語トップ10」を発表。上から順に、中国の夢、土豪、煙霧、中国大媽、単独二孩、エドワード・スノーデン、ビットコイン、嫦娥3号、房姐、ラバーダックとなった。「互動百科」らは、今年の話題を集め、時代の特色を反映し、社会形態を記録することを目標に、ネットユーザーの注目度、投票、専門家の評価などを総合的に考慮し、ランキングをまとめた。
流行語1:中国の夢
「中国の夢」とは、習近平・国家主席が提唱する指導思想で、新指導部の理念でもある。習主席は12年11月29日、北京の国家博物館の展覧会「復興の道」を訪問した際、初めて「中国の夢」構想に言及し、その後も重要な会議やイベントで、その意味や思想について折に触れて論述している。
「中国の夢」の核心は、中華民族の偉大な復興の実現で、強い国家、民族振興、人民の幸福などの実現を目指している。この言葉は、強くて民主的、文明的、かつ調和のとれた社会主義現代化国家の建設という新指導部の目標とその実現に対する自信を表わしている。
「中国の夢」は、「国家と民族が安定してこそ、国民全体が安定する」という歴史的論理に従っており、国民全体に、すばらしい人生にする機会、夢を実現する機会、祖国や時代と共に成長、進歩する機会を与えるものだ。「中国の夢」は単なる理想ではなく、目標、現実でもあり、中国人一人ひとりの生活に反映されている。「中国の夢」を突き詰めて言うと、「国民の夢」であり、中国の夢を実現することが、国民の夢を実現することなのだ。