商務部(商務省)の沈丹陽報道官は24日、メディアの取材に応える中で、今年1月には輸出情勢が好転したが、同部は通年の対外貿易情勢に対して引き続き楽観しつつも慎重な態度を維持しており、第1四半期(1-3月)には輸出に変動が起こる可能性があると考えていることを明らかにした。沈報道官は、電子製品売り場で二級品が一級品の価格で販売されているといった注目を集める問題にも言及した。「京華時報」が伝えた。
▽2月の輸出には異常現象の可能性も
沈報道官は次のように述べた。
1月の輸出入を人民元建てで計算すると前年同月比7.3%の増加、米ドル建てで計算すると同10.3%の増加になる。この2つの増加率には、今年1月に対外貿易が好調なスタートを切ったことが反映されている。
通年の対外貿易情勢について、商務部は全体として楽観しつつ慎重な態度を維持しており、成長モデルのさらなる転換と構造調整を土台として昨年並みの成長ペースを保つことを確信している。だが春節(旧正月、今年は1月31日)といった季節的な要因の影響で、第1四半期の輸出に一連の変動が起こり、2月のデータに一連の異常現象が出現する可能性は排除できない。
▽今年は電子製品売り場を整備
あるメディアが最近、一部の電子製品売り場で「自作コンピューターのシェアがますます縮小している」、「二級製品を一級製品の価格で販売するなどの行為が消費者をますます売り場から遠ざけている」といった問題がみられると報道した。これについて沈報道官は次のように述べた。
国内の一部の電子製品売り場の衰退の原因は多方面にわたり、インターネットショッピングによる打撃が主要因だが、一部の売り場に存在する二級製品を一級製品の価格で販売したり価格詐欺を行ったりするという信義にもとる行為も衰退の一因だ。電子製品の価格はより透明性が増し、ブランドメーカーの製品は質もサービスもますます水準が高くなっており、消費者はよりよい方へと流れて、信頼を得られない企業は自ずと市場から淘汰されることになる。
このような競争が十分に行われている市場に対しては、一方では市場メカニズムがもつ優勝劣敗の作用を十分に発揮させることが必要であり、また一方では商務部は信用を失った企業のブラックリストを作成する必要がある。商務部傘下の、権利侵害やニセ物の摘発を担当する全国の指導チーム弁公室は、ノートパソコンなどの製品を2014年に全国で展開するニセ物・粗悪品製造販売取り締まり活動の対象に組み込んでおり、今後は市場に対するサンプル調査・検査を強化していく方針だ。(編集KS)
「人民網日本語版」2014年2月25日