第四軍医大学口腔病院麻酔科の徐礼鮮教授は、小型の多機能自動点滴装置を開発し、110数年にわたる伝統的な液体の重量に頼る点滴手段を変え、一般的な点滴装置の臨床使用の安全性・利便性・快適性を高めた。同装置は中国国家知識産権局(知的財産権局)の審査に合格し、4件の国家特許と2件の国際特許を取得した。新華網が伝えた。
約90%の入院患者は点滴治療を受ける必要があるが、通常は110数年前にマーフィーが発明した、液体の重量を利用する点滴装置を用いる。これは点滴の量と速度をコントロールできず、かつ患者の搬送の際に不便で、患者も点滴を受けている時に動きにくくなる。
徐教授と研究チームのメンバーは13年間の研究を通じ、圧縮されにくく圧力が平均的という液体の特徴と流体力学の原理、低エネルギー消費技術を使い、物理・機械・自動情報収集・自動制御技術を結びつけ、微量の電力を点滴の動力とするスマート化点滴装置を開発した。
同装置は初となる点滴自動制御システムで、自動制御チップの指令を受け、それに則した点滴動力を生み出す。アネロイド式点滴という手段を開発し、液体が管を伝い一定方向で血管に向かうようにした。初のミクロ気泡識別・自動特定・自動排出システムを開発し、空気が血液に入り血栓ができることを防止した。エネルギー逆流防止システムを開発し、血液が針に逆流し血栓ができることを防止した。液体量動的予警報システムを開発し、液体量が50mlに達した場合に自動的に予警報を出せるようになった。可視化システムを開発し、リアルタイムで液体量の変化を観察できるようになった。液体量一定化システムを開発し、医療スタッフの点滴の指令を受け、一定の量・速度で点滴を実施できるようになった。温度調整システムを開発し、液体の温度を自動調整できるようになった。濾過機能を開発し、溶け残った微粒子を除去できるようになった。
同装置は携帯に便利で、安全に使用できる。将来的に戦争・自然災害・事故・公衆衛生事件・社会安全事件において使用できるようになり、人・物の資源浪費を減少し、点滴の快適性を大幅に高めることになる。(編集YF)
「人民網日本語版」2014年2月27日