北京の胡同巡り　我々は胡同に何を求めているのか？ (5)

■銭市胡同

北京の珠宝市街の西側に位置する銭市胡同は、有名な商業・観光地である前門の大柵欄から程近い場所にある。昔から今に至るまで北京で最も狭い胡同として知られ、道幅は平均70センチ、最も狭い場所は40センチほどしかない。通りの突き当たりには庭、一部通りの上部は突き出たような小屋が増築され、両脇には建物がぎっしりと建ち並んでいる。ここは、清朝政府が開設した、銀や銭の取り引きが行われた「銭市」跡であり、早期の金融市場の雛形が見られる。