歴史の忘却は裏切りを意味する。日本軍国主義が第2次大戦時に犯した語り尽くせないほどの大罪は、中国国民を含むアジアの人々に深刻な災禍をもたらし、日本国民にも尽きることのない傷を残した。アジア各国の人々と平和を愛する世界の全ての人々は、例外なく日本軍国主義の残虐行為を厳しく非難するとともに、日本政府に対して、歴史を直視し、深く反省し、歴史の悲劇を繰り返さぬようにと促している。だが、70年余り経っても、正義と邪悪の力比べは終ってはいない。野蛮な侵略の罪の否認、第2次大戦の戦犯の亡魂への参拝、集団的自衛権の行使容認、平和憲法の空洞化……現実はわれわれに、日本右翼勢力が拡大し、はびこる趨勢にあり、日本軍国主義が息を吹き返す危険があることを気づかせている。これは歴史の真相と世界の認める正しい道理、正義に対する公然たる軽視であるだけでなく、戦後国際秩序に対する企てある破壊だ。
光が前進すれば、それだけ闇は後退する。中国、インド、ミャンマーによる平和共存五原則の発表から今年で60年になる。今日、平和共存五原則は国際関係の基本準則、国際法の基本原則となり、より公正で理にかなった国際政治・経済秩序の構築を推進するうえで積極的な役割を発揮している。だが平和を愛することは悪行を黙認することではないし、我慢して折り合いをつけることではなおさらにない。中国人はもめ事を引き起こさないが、事なかれ主義でもない。最大の決意と努力によって、世界反ファシズム戦争の勝利の成果を断固として守り、戦後国際秩序を断固として維持し、国家の安全と地域の平和・安定を断固として維持する。軍国主義の捲土重来は断じて許さず、歴史の悲劇を繰り返すことは断じて許さない。
歴史の記憶がない国家に前途はない。77年が過ぎたが、歴史の傷痕はまだ残り、歴史の警告はまだ残り、歴史の教訓はまだ残っている。中国には「戦いを好む者は必ず亡ぶ」との古い言葉がある。正義は邪悪に打ち勝ち、進歩は反動に打ち勝ち、光は闇に打ち勝つ。これは人類社会の普遍的法則だ。これに逆らう者は懲罰を受け、これを尊重する者こそが未来を切り開くことができる。(編集NA)
「人民網日本語版」2014年7月7日