涼拌酸螞蟻蛋
孟連傣(タイ)族の村では夏になると、たんぱく質が極めて豊富で爽やかな酸っぱい味わいの「涼拌酸螞蟻蛋」(アリの卵の和え物)を食べる。酸螞蟻とは熱帯雨林で見られる一種の細長いイエヒメアリだ。成虫は強い酸味があり、竹やぶや地面にカボチャを何倍か大きくしたような丸い巣を作る。春の終わりから夏の初めにかけて、アリの巣の大部分は大豆ほどの大きさの、真珠のように白いアリの卵で一杯になる。酸螞蟻蛋は世界で最も小さく美味しい卵であり、たんぱく質を豊富に含む。親戚や友人をもてなす時によく振舞われる。