中国の大手人材サイト「智聯招聘」がこのほど、上海の職場におけるセクハラについて調査を行った結果、女性が中心の事務や秘書が、最もセクハラの対象になりやすいことが分かった。被害者が最も多かったトップ3は、▽事務・秘書▽物流運輸▽建築・不動産で、男性の被害者の割合が増加していることも明らかになった。2週間に渡る同調査には、在職中の約2600人が回答した。広州日報が報じた。
一般的にセクハラは女性が受けるものと考えられている。しかし、実際には、女性の上司が男性の部下に対して、女性の部下が男性の上司に対して、セクハラをするというケースもある。被害者は女性だけではないのだ。北京の紅楓婦女心理コンサルティングサービスセンターが以前、北京など6都市で実施した調査によると、セクハラの被害者のうち、35%が男性で、その割合は急増していることが分かった。
中国の出会い系サイト「世紀佳縁」が2013年に実施した、「ホワイトカラーの私生活」という調査でも、回答した男性ホワイトカラーのうち、49%が「言葉で言い寄られた」、「性行為を強要された」、「体をさわられた」など、「セクハラを受けたことがある」と答えた。
女性がセクハラを受けると、同情する声が寄せられるが、男性となると誤解されやすく、多くの男性ホワイトカラーが被害を言い出せない理由となっている。オフィスで受けるセクハラに関して、調査では、ほとんどの回答者が、「被害者は勇気を出して立ち向かい、はっきりとした態度を示すべき」との見方を示した。これが最も現実的で簡単な、抵抗の仕方だ。しかし、女性で多かったのが「その場で非難する」という回答だった一方、男性で多かったのは、「我慢できる時は我慢する」、「会社に報告する」、「法律的に解決する」だった。
実際には、証拠を残すのが難しいというのがセクハラの一番の問題だ。オフィスにおけるセクハラを耐えている人の主な理由が「証明できない」だ。(編集KN)
「人民網日本語版」2014年8月21日