中国が中国語や中国文化の教育、宣伝を目的に設立した公的機関「孔子学院」は、2004年に3カ国で3校設置されたのを皮切りに、全国各地に広がり、14年8月の時点では123カ国465校にまで増加。分校に当たる孔子課堂も713カ所になり、登録している学生は85万人に達している。孔子学院は急速な発展を見せ、中国の名刺のような存在になり、「中国から輸出された史上最も魅力ある文化商品」と称されている。そんな孔子学院の魅力とは何なのだろう?
△ 中国語や中国文化の教育、宣伝に専念
設置が開始されてからの10年間、孔子学院は中国語や中国文化の教育、宣伝という目的を堅持し、機会をとらえて世界各地での設置を進めてきた。そして、ブランド化を実現し、世界の主要な国が同学院を受け入れ、支持するようになった。統計によると、世界ランキングトップ200に入っている大学のうち、88校が孔子学院を設置。多くの大学が同学院を、グローバル化の主要なシンボルとしている。同学院の発展を背景に、世界では中国語を学ぶ人の数が1億人に達している。そして、米国や英国、フランス、日本、韓国など43カ国は、中国語の授業を教育体系に組み込んでいる。