福田康夫元首相 |
第10回北京-東京フォーラムが現地時間28日午前9時に東京で開幕した。日本の福田康夫元首相はフォーラムで基調講演を行い、同フォーラムが10年間にわたって民間外交という形で中日交流を推進してきたことを高く評価したほか、現在の中日関係の膠着状態を打開するための提言を行った。
福田元首相は、「私はアジアに3つの姿を見ている。それぞれ力強く成長するアジア、老いて行くアジア、いがみ合うアジアだ」と述べた。
「IMFの統計によると、世界のGDP約73兆ドルのうち、アジアは約20兆分と、約3分の1を占めている。アジアは今や、世界経済成長の中心地、世界経済の牽引車となった。東アジアは世界で最も高齢化が進んでいる。日本や韓国だけでなく、中長期的に見ると、アジア全体で高齢化が今後急速に進んで行くことになり、人口ボーナスが徐々に失われ、経済成長の減速をもたらすことは免れない」と指摘した。「このほか、アジアには『いがみ合い』と偶発的衝突の危険に直面している。冷戦が終わってすでに30年以上が経ったが、アジアには依然として冷戦的な緊張が残っている。その上、確固たる地域的な安全保障機構も存在していない」と述べた。。「このような3つのアジアの姿を見据えると、アジアが老いていく前に、現在のアジアの経済成長と繁栄、安定を持続的なものにしていくために、日中両国は協力を密にしなければならない。偶発的衝突を起してはならない」とした。
「日中両国の政府には確かに、未解決の難題が存在している。しかし、外交に勝ち負けはあってはならない。外交において最上の結果は互恵・ウィンウィンだ。しかしそれは、容易なことではない。次善の策は、双方が少しずつ譲り合うことだ。もしかすると、最善の策かもしれない」と指摘した。(編集SN)
「人民網日本語版」2014年9月28日