2014年9月28日  
 

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程永華駐日大使「中日関係改善は両国の根本的利益」

人民網日本語版 2014年09月28日16:33
程永華・駐日中国大使

 第10回北京-東京フォーラムが現地時間28日午前9時に東京で開幕した。程永華・駐日中国大使は、フォーラムで挨拶し、「中日関係は近年、厳しい困難に直面しており、とりわけ歴史・領土問題が深刻化し、政治や安全での相互信頼が大きく損なわれ、国民感情も悪化している」との認識を示した上で、「この局面は両国の利益にかなわず、地域の安定を損なっており、両国民と国際社会の幅広い関心と憂慮を引き起こしている」とした。中国は、歴史を忘れないことを強調しているが、これは憎悪を持ち続けることを意味してはいない。歴史を鑑(かがみ)とし、未来に向かう必要がある。中日関係の重視という中国側の政策に変化はなく、今後も、中日関係の発展に尽力し、中日間の4つの政治文書を土台とし、中日関係の長期的で健全で安定した発展を推進し、両国の各分野での交流と協力を支持していく。程大使は、フォーラムの討論の参考として次の4つの必要性を指摘した。

 第一に、両国関係の政治上の障害を克服する必要性。歴史問題は、中日関係の全体の土台と発展方向にかかわる。釣魚島(日本名・尖閣諸島)問題は、中国の領土の主権にかかわる。この二つの問題は、極めて重大かつ敏感な問題である。日本側が、中日友好の維持と地域の安定発展維持という大局から出発し、歴史問題と釣魚島問題を正しく処理し、両国関係の政治的な障害を取り除き、両国関係の正常発展の推進に努めることを希望する。

 第二に、世論環境と国民感情を改善する必要性。近年、両国の国民感情は大きく悪化した。これには複雑な要素と背景とがある。両国関係の厳しい状況もあれば、ことさらそれをあおるメディアもある。中国の発展は、日本を含む各国にとって重要なチャンスである。日本側が、中日間の4つの共同文書で示されているように、中国と日本が互いに協力パートナーとなり、互いに脅威とならないという理性的な位置付けを維持することを希望する。またこれについての議論を深め、客観的で友好的な世論ムードの形成を推進し、両国民の間の理解と友好感情を高めることを期待する。

 第三に、新たな状況下での相互協力を強化する必要性。中日両国は互いにとっての重要な経済貿易パートナーであり、双方は、環境保護や循環経済、医療など多くの分野で巨大な協力の可能性を持っている。地域協力では中日間に幅広い共通利益がある。フォーラム参加者が、中日両国の経済発展の必要性と希求とを考慮し、両国の相互利益とウィンウィンを実現するための新たな措置や新たな成長分野を検討することを期待する。

 第四に、両国関係のリスクを管理・制御する必要性。中国側は、海洋問題などの多くの問題について、日本側との対話と意思疎通を継続し、不測の事態の発生を防ぐ。フォーラム参加者がこの話題についても検討し、共通認識を形成することを期待する。

 程大使は最後に、正常で安定した発展軌道へと中日関係を戻すために、双方が共同で努力し、貢献することに期待を示した。(編集MA)

 「人民網日本語版」2014年9月28日

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