国情の違いから、中国は「大地を守る会」のモデルをそのまま踏襲することはできない。「有機農業」は中国でも普及しているが、生産者や消費者は参加することを躊躇している。消費者側にとっては、有機野菜市場は玉石混交で、選択が難しい。偽物をつかまされるぐらいなら、有機野菜は食べないという選択になる。生産者側では、初期投資費用が比較的高いので、投資後に生産した有機野菜が売れないリスクを恐れている。
一方、「大地を守る会」は生産者と消費者のつながりを非常に重視している。生産者に対しては、嘘をついたり、ごまかしたりしないように呼びかけ、管理機構を使って、農産物の生産者をたどれるようにしている。誠実に農地を耕して生産した安全な農産物を、「大地を守る会」は市場価格より20%高い価格で買い取り、農家の生産の積極性を保護している。
消費者に対しては、消費者を農家に連れて行き、生産者との交流を図らせ、農産物がどのように生産されているのかを見学させている。農産物を配送する際には、生産者の写真や生活の様子を添えている。こうすれば、消費者と生産者の間の距離は近くなり、消費者は自分の消費行動によって生産者を支持し、感謝したいと思う。
話題が生産者と消費者の信頼関係に及んだ際、藤田氏は、「これが、有機農業がうまくいくかどうかの重要な基礎となる。有機野菜事業の発展初期において、地域が有機農業を支持する形態を築くことが非常に重要だ」と語った。(編集MZ)
「人民網日本語版」2014年12月19日