日本における声優の収入はどのぐらいなのだろうか?これについて、劉さんは、「この職業は表面的には華やかに見えるが、実際の収入はそこまで高くない」と語る。5年間のキャリアがあったとしても、給料は新卒生の初任給にも届かないという。ではなぜ劉さんは北京から日本に来て、声優をしているのだろうか?これには、まず朴璐美(パクロミ)という声優のことから話さなければならない。劉さんが子供の頃、一番好きだったアニメは「鋼の錬金術師」だった。当時、主人公のエドワ-ド·エルリックの声を担当しているのが韓国人の朴璐美だと知った時、劉さんは大きな啓発を受けたという。劉さんは、他の外国人が日本で活躍しているのなら、自分でもできるはずだと考えた。そこで、5年前、北京外国語大学日本語科を卒業した後、そのまま日本へ渡った。しかし、日本の専門学校で声優を勉強している時に朴さんは実は日本で育った在日韓国人であり、日本語の熟練度という点では自分とは比べようもないことを初めて知った。しかも、劉さんが勉強した声優専門の学校は中国の三年制大学に相当するに過ぎない。それでも劉さんは落ち込むことなく努力を続け、独特な声の魅力によって、卒業の年には全学年300人の同級生の中で、声優会社がスカウトした5人のうちの1人に、唯一の中国人として選ばれた。
「それでもまだまだ難しいことがある。日本で私が担当する役柄は、エキストラ的な小さな役ばかりで、名前さえありません。それでも、努力を続ければ、きっと誰かが見てくれているはず。これは私の夢です。私は声優の仕事が好きだし、アニメが好きだから」。(編集MZ)
「人民網日本語版」2015年6月16日