韓国文化体育観光部の金鐘徳(キム・ジョンドク)長官は7月30日午前、ソウルで中国メディアの取材に答え、中東呼吸器症候群(MERS)感染拡大に関し、「情勢は落ち着きつつあり、25日間、新たな感染者が発生していない。韓国政府は7月28日に事実上のMERS終息宣言を行った。中国の観光客は、安心して韓国を訪れることができる」と表明した。人民日報が伝えた。
金長官によると、MERSは韓国の観光業にとって大きな打撃となり、6月から7月中旬にかけて韓国を訪れた外国人観光客数は前年同期比46%減、約6億ドルの損失となった。終息宣言に伴い、明洞(ミョンドン)・清溪川(チョンゲチョン)・江南(カンナム)などの人気観光地を訪れる観光客は徐々に増加している。
金長官は、「中国人観光客を誘致するため、韓国政府は一連の措置を講じた。法務部は中国人団体客のビザ有効期限を延長し、ビザ手数料を免除している。また、ソウルの4大古宮など主な観光地を無料開放し、各地で韓流スターの無料コンサートを実施している。韓国のショッピングシーズンは年末から8月末~10月末に前倒しされ、さらに税還付の手続きも簡素化された」と指摘する。
韓国文化体育観光部の統計によると、中国人観光客が韓国旅行で期待することは上から順に、ショッピング(78.4%)、自然・景色(60.5%)、グルメ(34.4%)、歴史・文化遺跡(22.9%)、ファッション文化(23.9%)となっている。統計から、中国人観光客が韓国旅行で訪れる場所の多くがソウルと済州島に集中しており、中でもショッピングがその主な目的であることが分かる。(編集SN)
「人民網日本語版」2015年7月31日