中国の研究チームの専門家がこのほど発表した研究成果によると、PM2.5の中で人の健康に対して最も深刻な影響を及ぼすのは、高い粘着性と重合性を持つ「ばい煙凝縮物」だという。新華網が伝えた。
北京大学工学院、蘇州大学、中国疾病予防コントロールセンターなどの専門家でつくる研究チームが発表した研究報告書によると、粒径2.5μm(マイクロメートル)以下の粒子状物質(PM2.5)には、密度の低いばい煙凝縮物、細長い鉱物のちり、球状のちり、その他の粒子状物質が含まれる。そのうち密度が低く炭素を多く含むばい煙凝縮物は高い粘着性を持ち、その他の微粒子を集めやすく、化学成分の混合および毒性の強化を引き起こす。
北京大学工学院力学・工学科学部の段慧玲主任は、「これらのばい煙凝縮物は人体に接した場合、その高い粘着性により皮膚や細胞との接触の時間が長くなり、人体に害をもたらす」と指摘した。科学者らは、炭化水素化合物の不完全燃焼によって生まれる、密度が低く炭素を多く含むばい煙凝縮物が、人体に対して最も高い毒性を持つと判断した。(編集YF)
「人民網日本語版」2015年8月6日