▽高級路線の戦いに参戦
市場を取材してわかることは、日清製品の提供ルートはコンビニエンスストアと高級スーパーに集中し、価格が高めだということだ。合味道シーフード味は5.9元、出前一丁大辛とんこつ味は5.9元で、統一の高級ブランドの湯達人や革麺よりは安く、康師傅の愛鮮大餐とほぼ同価格だ。
業界関係者によると、日清はこのたびの合弁事業撤退の発表に際して、「今後は香港や上海などの大都市市場を重点的に発展させる」としており、日清の明らかにした方針は高級化路線であることがわかる。この路線の上で、日清は康師傅や統一などの市場シェアが50%を超える成熟したライバルたちと戦わなければならず、農心や久久愛といった勢いのある後発組とも戦わなければならない。
だが日清は自信があるといい、2018年までに中国の直営営業ネットワークを13年の2倍に増やす計画を明らかにした。
前出の業界関係者は、「日清には相当な市場シェアがあり、香港ではカップ麺で約70%のシェアがあり、上海では10%だ。独自の事業開拓に専念するのにともない、市場シェアも上昇するとみられる。日清が直面する障害は、これまでに挙げた強いライバルたちだけでなく、インスタントラーメン市場全体の成長ペースの鈍化も発展の足かせになるだろう」との見方を示す。(編集KS)
「人民網日本語版」2015年12月1日