元素周期表は、すべて埋められたのか？

国際純正・応用化学連合は昨年12月30日、113番、115番、117番、118番の元素の発見を確認したと発表した。ロシア、米国、日本の科学研究チームがこれらの元素を発見し、正式な命名権を獲得した。これは教科書の元素周期表の右下のいくつかの空白、暫定的な名称が、正式に補完されることを意味する。それでは元素周期表は、これによって完全に埋められてしまったのだろうか？北京日報が伝えた。

ドミトリ・メンデレーエフが19世紀に現在の元素周期表を発明してから、人類はすでに118の元素を発見している。これらの元素は原子番号によって並べられ、各列が一つの族、各行が一つの周期とされている。現在の元素周期表は7行のみで、うち7行目の93番以上の元素は自然界で不安定な、人工的に合成されたものだ。

人工的に合成された新元素は、往々にして長い時間をかけて確認されることから、教科書の元素周期表の右下の四角は、空白か暫定的な名称によって埋められている。例えば日本は2004年に113番元素を合成したと発表したが、2015年末になりようやく確認された。113番元素の位置には、Uutという元素記号が付されていた。

国際純正・応用化学連合は今回、4つの新元素を確認したと発表し、教科書の元素周期表を埋めることになった。右下、つまり一番右の列と一番下の行が交差する四角は、人類が合成した最も重い元素「118番（Uuo）」となる。正式な名称は、発見したロシアと米国の科学者による命名を待つ必要がある。

それでは118番元素に続く元素はあるのだろうか？元素周期表はこれで完全に埋められてしまったのだろうか？英リバプール大学の物理学者のハーツバーグ氏は、2つの軽い原子核を1つの重い原子核に合成する技術を使えば、119番元素と120番元素の合成を試みることができるとした。しかし120番元素の後、この技術が成功する可能性は低くなる。より重い元素の発見は、新技術の発展を待たなければならない。（編集YF）

「人民網日本語版」2016年1月15日