優秀な文学作品は、外国人が中国を知るためのツールとなっているほか、中華文化の海外進出を推進する面でも、大きな役割を果たしている。中共中央宣伝部が企画した「中国現代作品翻訳プロジェクト」が実施され、深い思想、高い芸術性と完成度を誇る文学作品が翻訳され、中華文化や中国の精神が生き生きと表現され、静かに浸透するという大きな成果を収めている。人民日報海外版が報じた。
世界で巻き起こる「中国旋風」
2014年、作家・麦家が西洋の出版界で「麦旋風」を巻き起こした。その小説「解密」は、英出版社・ペンギン・グループにより英語に翻訳され、英語を公用語とする西洋諸国で発売。英語に翻訳された中国現代文学作品の販売記録を塗り替えた。米「ニューヨーク・タイムズ」や「ウォール・ストリート・ジャーナル」、英国放送協会(BBC)など、30以上の海外主要メディアが麦家やその小説を報道し、高く評価した。
「解密」は、「中国現代作品翻訳プロジェクト」第1期のサポートを受けた作品。翻訳プロジェクトが実施され、中国の優秀な現代作品は、海外進出の大きな後ろ盾を得たと言える。そして、多くの作家や名作がその波に乗り、海外で「中国旋風」を巻き起こしている。
同プロジェクトに選ばれた作品のほとんどは、中国人なら誰でも聞いたことなる人気作品。北京大学出版社・海外協力部の謝娜部長によると、曹文軒の小説『草房子』はロシアで発売されてすぐに子供や保護者の間で人気となった。また、ドラマ『媳婦的美好時代(Beautiful Daughter-in-Law)』がタンザニアで放送され人気になるにつれ、同名の書籍もアフリカ大陸で大きな注目を受けるようになっている。