米国が打ち立てたプラットフォームは、整然としてきれいに見える。まるで立派な百貨店のようだ。しかし、その中が客でにぎわい、物流が活発であるかどうかは保証できない。発展スピードが速く、共通の利益を創り出す能力が高いものに人気が集まるというのが、経済のルールだ。ゆえに、こと中米の経済競争に関して、TPPが必勝の切り札になるとは限らない。
中国が米国とルール制定競争を全面的に繰り広げるのはまだ難しく、自国を引き続き発展させることの方が今は差し迫った問題だ。ただ、中国経済が発展の勢いを保ちさえすれば、エネルギーが外に流れ出すのを抑えることはできない。そうなれば、中国がルールを自国のために利用する力も強くなる。
例えばベトナムはTPPに参加したが、中国は12年連続でベトナムの最大の貿易パートナーとなっている。中国経済が今後も発展の勢いを保つ中で、TPP参加国が中国にとって代わってベトナム最大の貿易パートナーになる可能性があるだろうか?つまり、中国は自国の発展に集中し、他国家との経済関係を着実に緊密化していくことが、TPPに対抗する方法を考えるよりも重要なのだ。(編集SN)
「人民網日本語版」2016年2月5日