出産という問題をめぐるプレッシャーも、多くの女性が直面している問題だ。調査では、回答者の45.9%が「女性の出産問題をめぐるプレッシャーは男性より大きい」と答えた。これは、女性が求人市場でも感じているプレッシャーだろう。全国政協委員、中華全国婦女連合会の副会長、書記処の書記などを務める崔郁氏は取材に対して、「特に、二人っ子政策が実施されるようになり、女性が二人目の子供を産むことで、人件費にかかるコストが上がることを懸念し、応募者の女性に対して厳しい条件をつける企業が増えた」と指摘した。
その他、調査では、回答者の31.6%が女性トイレで長蛇の列に並んだことが「ある」と答えた。全国政協委員で、中華全国婦女連合会書記処の元書記である張静氏は、「このような現象は、1995年の世界女性会議でも取り上げられた。男女のトイレの便器の数が同じというのは不公平。男女の生理的特徴が十分に考慮されていない。社会・経済が発展するにつれ、このような現象は改善されているものの、完全に解决するためにはまだ時間が必要」との見方を示す。
張静氏は、「女性の権益保護という問題を解决するためには、政府の力だけでは不十分。社会団体や女性自身の力だけでも不十分。2014年に国連が始めた男性とともにジェンダー平等を呼びかける『HeForShe』というキャンペーンが、中国でも15年に始まった。このキャンペーンは、女性の権益保護問題解決に、男性も参加し、男女共に尊重し合うことを呼び掛けている。これは共同参加、平等参加の現れだ」と指摘する。(編集KN)
「人民網日本語版」2016年3月9日