近頃、世界各地でM7クラスの地震活動が活発化しており、中国人も地震の情勢に注目している。地震のモニタリングと予報は、いかにして実現されるのだろうか?
◆世界的な地震活動期に入ったわけではない
中国地震台ネットワークセンターは地震部門の分析を通じ、今月10日からの8日間で、世界でM7以上の地震が4回発生したと発表した。M7クラスの地震が近年多発しており、毎年20回以上に達している。M5-6クラスは1000回以上。4月はM7以上の地震が相次いで発生したが、現時点では例年の地震の頻度を上回ってはいない。
◆予報の根拠
中国地震局第一モニタリングセンター研究員の陳聚忠氏は、「地盤変動測量は、測地を繰り返し、地上のモニタリング地点の三次元座標の変化、エリア内の時間・空間的変化データを集める。さらにモニタリングエリアの地殻の三次元の時間・空間的な変化の過程を観測し、地殻の変形と地震の形成・発生の関係を研究し、地震の予測と予報の目的を達成する。この測量は都市の地盤沈下、建築物・構築物の変形、地すべりや陥没などの地質災害にもモニタリングサービスを提供し、都市計画と都市の発展に現実的な指導力を発揮しており、すでに成功例もある」と説明した。
現在、水準測量データによって作成した第2世代全国垂直変形図に基づき、最新の観測資料を使った第3世代垂直変形図の作成が進められている。天津市は1985年より毎年、精密水準測量を実施し、地盤沈下データと画像を入手し、市のインフラ整備に向けた地盤沈下と地形のモニタリングを行っている。また、「中国地殻運動観測ネットワーク」のGPS観測結果を利用し、初めて中国大陸地殻水平運動図が作成された。さらに、中国大陸環境モニタリングネットワークによる中国大陸のより詳細な水平運動画像を利用し、中国大陸の現在の地殻運動、高分解能地表移動、プレート境界の変形など地殻動的情報のモニタリングに根拠をもたらした。(編集YF)
「人民網日本語版」2016年4月20日